【理論化学】分子結晶・HFが弱酸である理由・ハロゲン化水素の酸性度を簡単に解説!高校化学選択をしている受験生や高校生は必見!

理論化学の解説(分子結晶・HFが弱酸である理由・ハロゲン化水素の酸性度)

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化学科を卒業して予備校講師(模擬試験作成)をしていた予備校講師の休日です。化学を放置すると忘れていくので、備忘録代わりに受験生にも役立つ高校化学の情報をまとめておこうと思い、この記事を作成しました!できれば、勉強法のTwitter(こっちがメイン)もフォローしてもらえると嬉しい^^勉強関連やTOEIC関連でこうやったら勉強できるなど気づいたことをどんどんツイートしていますので!化学関連の解説記事一覧はコチラから。

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分子結晶

Twitterの原文ママ

分子結晶は原子が共有結合してできた分子が分子間力によって集まってできた結晶のこと。ファンデルワールス力で集まってるだけだから温度をあげるとすぐに気体になる。例えばCO2やI2なんかがそうだね。ファンデルワールス力は方向性がないから配位数が12だよ。https://bit.ly/303pQYh

分子結晶は群れてるだけ。熱をかけるとすぐにふわっと。

解説コメント

N2をどんどん冷やしていくと、氷点下183 ℃で液体窒素になる。どうして冷やしていくと集まって気体から液体になるんだろう?

それはまさしく!粒子のもつエネルギーが小さくなってN2分子の動きが弱まったからでしょ?

確かにそうなんだけど、どうして『集まっていくか』までの答えにはならない。N2って無極性分子でしょ?なのに勝手に粒子同士が集まるのって不思議に思わない?

確かに…。N2極性のない分子よね。なのにどうして集まるんだろう?

それはね。ファンデルワールス力が働いているからなんだな。だから、無極性分子同士であってもN2分子同士互いにに引き合ってるんやな。で、温度が低くなると徐々にN2分子が動かなくなる。そして、ファンデルワールス力によって1つの塊になるというわけ。(気体→固体の状態変化)

分子結晶は熱に弱くすぐにバラバラになる

分子結晶:弱いファンデルワールス力によって、分子同士が集まっているだけの結晶。熱をかけるとすぐに気体になる。(水は例外)

分子結晶の代表例として、ドライアイス(CO2)やヨウ素(I2)があげられる。ナフタレンなんかも分子結晶の1つだね。氷(H2O)も分子結晶の代表例。

  • 氷:水素結合によって分子結晶を形成
  • ドライアイス・ヨウ素・ナフタレン:ファンデルワールス力によって分子結晶を形成
ドライアイスは弱い力で凝集しているだけ。すぐにバラバラになる。

昇華性(固体から液体にならずに一気に気体になる性質)をもつ化合物として覚えておかないといけないのは、ドライアイス、ヨウ素、ナフタレンC10H8だわな。(弱い)ファンデルワールス力でくっついて、固体になってるだけだから簡単に気体になる。氷(水)の場合は、バラバラにするために強固な水素結合を切らないといけないので、沸点は高い。つまり、一般に昇華はしない。

ナフタレンが分子結晶になるのは、分子量の大きさとベンゼン環が 2 つくっついてるっていう平面構造を取っていてファンデルワールス力が働きやすい構造だから分子結晶になるんだろうね。

ちなみに黒鉛は 1 層自体が結晶なので、分子結晶ではなく、共有結合による結晶であることを押さえておきたい:D

HFが弱酸である理由

Twitterの原文ママ

HFが弱酸である理由がわかりますか?普通に考えたら電気陰性度の差が激しいからめちゃくちゃ電離しそうですよね。でも、HFは弱酸。これは、電離したF-って他のハロゲンに比べて小さいイオンだから濃い-1の電荷を帯びていて電離してもすぐにH+をまたキャッチするからなんです。https://bit.ly/303pQYh

HFは弱酸

解説コメント

先生!なんで、HFって弱酸なんですか?めっちゃ不思議なんですけど。だってさ、Fの電気陰性度ってめちゃくちゃ大きいでしょ?ってことは、めちゃくちゃ分極している分子ですよね。極性分子なら、電離しそうじゃないですか?

うん。その発想は正しい。ただ、HFが弱酸である理由はいくつか挙げられる。よく入試で問われるところだね!まとめて解説していこう!

HFが弱酸である理由

HFは極性分子 → H+とFにすぐに分かれそう(まるでイオン結合の様。イオン結合ではなく共有結合ですがね。)→ でもバラバラにならない(=弱酸)

これって不思議だよね。HFって普通に考えたらめちゃくちゃ極性の大きい極性分子だから強酸っぽいですよね。

でもHFは弱酸。この説明は次の2つでできる。

  1. HF分子は分子間で水素結合をしており、非常に安定な物質であるため。
  2. HF分子から仮にH+が電離したとしても、F(フッ素イオン)は非常に小さいイオンであるため、1 価の電荷が非常に濃いため、また、Fの『−1』がH+の『+1』と引き合う。
理由1の解説

こちらは簡単。単に、HFは分子間水素結合によって、非常に安定な物質である。ということは、安定な物質がわざわざ別の物質(つまり、H+とFに分かれる)になるわけはない。という話。

『HF分子は分子間で水素結合をしており、非常に安定な物質であるため。』って書けば○がもらえるよ。

理由2の解説

HFは電離するとFができますよね。他のハロゲン化水素の場合、ClやBrやIができる。

Iのイオン半径ってFに比べるとバカでかいんですよ。(バカでかい理由は電子配置を考えて何殻まで電子が入っているかを考えればよい。)

ということは、Iって、そんなでっかいイオン全体で『−1』という電荷を帯びている状態なんですね。一方、Fはちっさいイオンで『−1』という電荷を帯びている状態。つまり、Fは濃い『−1』の電荷を持ったイオンなんです。

すると、濃い『−1』の電荷をもったFはまたH+とクーロン力が働いてくっつこうとするんですね。結果的に電離してもまた結合しちゃうから元どおり。つまり、電離しにくい弱酸である。ということになるんです。答えはどちらを書いても『○』はもらえるでしょう。

ちなみにハロゲン化水素はHIが一番強酸なのです。これはIの安定性に起因しています。『−1』という電荷の非局在化です。

ハロゲン化水素の酸性度

Twitterの原文ママ

ハロゲン化水素の酸性度はHFは弱酸なので最下位。HClやHBrやHIを比較すると、電離後のイオンがI-が一番安定なので、HIが実は最強の酸となる。どうして安定かというと、I-のイオン半径が大きく-1の電荷が非局在化(-をイオン全体で薄められる)できるからです。詳しくはこちら→https://bit.ly/303pQYh

ハロゲン化水素最強はHI

解説コメント

HFが弱酸なのはわかったと思う。それでは他のハロゲン化水素の酸性度がどうなってるのかを見ていこうぞ:D

他のってHClとかHBrとかHIですか?

そうそう。HFとHClとHBrとHIを比べたら、どれが酸性度が高いと思う?

さぁ…?んー、HClは強酸だよね。でもHBrとかHIのイメージってないわ。

酸性度順の答えは、HI>HBr>HCl>>HFって感じ。HIが一番強い強酸なんだよ!どうしてかというと、電離した後のハロゲンイオンの安定性の話に繋がるんだわ!

ハロゲンイオンの安定性?何それ?

HIは酸性度最強だぜ!

HFが弱酸である理由は1個上を読んでくださいね!

で、ハロゲン化水素の酸性度がどうしてHIが最強かというと、Iのイオン半径ってBrやClに比べるとめちゃくちゃでかいじゃないですか。

とすると、Iの『-1』の電荷がIというイオン上に非局在化できるんですよ。は?って感じですよね。軽く解説していくと、電離後のFもBrもIもどれも同じ1価の陰イオンでしょ?さて、この『−1』を小さい粒子が持つのと、大きい粒子が持つのはどちらが安定だと思う?

答えは大きい粒子が『−1』を持つのが安定なんだよ。大きい粒子が−1を持つというのは、全体にうすーく『−』の電荷を持つということを意味する。一方で、小さい粒子が『−』の電荷を持つというのは、濃い『−』を持つことを意味する。

できるだけうすーく電荷を持つことを非局在化というわけ。局在していないということやね。局所的に『−1』 の電荷を持つというのは不安定なんだよ。

無論、FやClやBrに比べて、Iは大きい粒子なんだよね。だから、他のイオンに比べて安定なイオンなんだよ。安定ということは、電離して、Iになってもいいということを示している。

したがって、HIが一番電離しやすい、つまり、『強酸である』ということになるんだね。

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ABOUTこの記事をかいた人

ニシジマ

ゆとり世代ど真ん中に爆誕。円周率は3だと信じて疑わない。大学卒業後,予備校で勤務しており,化学を担当。主な業務は,模擬試験作成と入試解説の執筆。大学時代の専攻は物理化学であるが,難解すぎて意味があまりわからない。