もくじ
理論化学の解説(浸透圧とは・ファントホッフの法則・トリチェリーの実験とは)

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浸透圧って何?
Twitterの原文ママ
半透膜に通れる溶媒や小さなイオンと通れないコロイドが存在するよ。こういう通れないコロイド粒子を含んだ溶液と含まない普通の溶液を半透膜で区切るとイオンや溶媒がどんどんコロイド溶液の方に流れていく。この圧力が浸透圧なんや。
解説コメント
駅の改札をイメージしてほしい。改札口で駅の外側からホームに入っていく人とホームから駅の外側に出ていく人がいる。
外側から入る人はみんな細い人ばっかりで、ホームから外に出ようとする人は太い人ばかりだとすると、外→ホームの流れとホーム→外の流れ、どちらの流れが大きいだろうか?
細い人が入る方が入りやすいと考えると、外→ホームの方が入りやすいはず。この流れを作り出す圧力のことを浸透圧というんだな。
どうでもいいけど化学的に解説すると、コロイド粒子が動き回れる空間が広ければ広いほど安定化するので(高圧の気体と低圧の気体では高圧の気体の方が不安定という話とも似ている。)どんどん水(溶媒)や小さなイオンが流入してくると言えるわけ。
この液体の流入が起こる原因となるのが浸透圧なんだな。浸透圧はファントホッフの法則によって求められる。
ファントホッフの法則:Π=cRT(c:コロイドのモル濃度)
浸透圧による溶媒の流入が完全に終了しているときのU字管の左右の圧力がつりあっている状態におけるコロイド溶液の濃度のことね。ちなみにファントホッフの法則は第一回ノーベル賞を受賞。
ファントホッフの法則を用いる上でのポイント
- モル濃度は液体流入終了後のコロイド溶液のモル濃度cを用いる
- 電離する場合は電離した粒子数で考える。1 molのNaClを用いた場合は2 molという換算。(NaClが通れないほどの半透膜という話において)
液体における理想気体の状態方程式とも言えるね。コロイド溶液が動ける空間(溶液の体積)は大きければ大きいほど安定だということを示している。
左に水、右にコロイド溶液だとすると、
(左の)大気圧+浸透圧=(右の)大気圧+溶液柱による圧力
大気圧がかかっていることを忘れると、U字管に栓をされた問題でつまずくよ。左辺と右辺で打ち消しあいがちなので忘れがち。
溶液柱の圧力とトリチェリーの実験
Twitterのコメント
トリチェリーの実験って覚えているか?大気圧に釣り合う分の水銀柱までしか水銀柱は高さを出せない。これが76cmなんだな。水で同じように水柱を立てると10mほどになる。水10mの高さが出す圧力=大気圏までの空気が出す圧力と言えるんだな。
解説コメント
はっきり言って水銀柱76 mmが及ぼす圧力っていうのが大気圧と等しいよっていうだけの話だよw
マジでこれだけ。そもそも大気圏ってどんくらい高いとこまでのこと指しているか知ってる?空気があるところ(大気圏)って地上から大体100 kmまでの距離。
水銀76 mm分が押す力と空気 100 kmが押す力が等しいですよ。っていうただそれだけの話。
水銀は重い液体だからね。金属だし。
空気は気体だからね。軽いでしょ。(ここで言ってんのは密度の話ね。)
なので、重い液体が76 mmが押す力と軽い気体が100 kmが押す力は等しいよって。それさえ理解できればあとは問題を解けば意味はわかる。
水銀柱が出す圧力っていうのはmmHgという単位で表される。
76 mmHg=1.013×10^5 Paね。つまり大気圧。
100 mmは?って聞かれて、10cmとか0.1mって言ってんのと同じね。
単位変換してるだけだから。
152 mmHgは2気圧だわね。だわね(?)
まっそういうこと。ちなみにトリチェリーの実験におけるメスシリンダーの上にできた空間ってほとんど真空だからね。あの真空が世界で初めてできた真空って言われてる。おもろい?(厳密には水銀の蒸気圧によって水銀の気体が存在するが水銀の蒸気圧は低い。つまり不揮発性です。なので真空と言ってOK)
ちなみに、蒸気圧の高い液体を使うと蒸気の圧力を考えないといけないのでややこしい。トリチェリーの実験に向かないのね。密度が高くて(低いと100mとかになってだるい。)不揮発性の液体が嬉しい。
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