【高校化学】蒸気圧曲線がどうして曲線なのかを実験値から考察してみる!

蒸気圧曲線が『曲線』な理由とは?

実は結構理由は複雑!?

化学の教科書などを見てると、蒸気圧曲線って普段からよく目にしますが、実はこの曲線は結構奥が深いんですね。

どうして、曲線なの?右上がりの感じはわかるんだけど、直線じゃなくて曲線なのがよくわからない…。

まあ、そうだよね。教科書にもどうして曲線なのかは記述されてないもんね。実はこの話は奥が深くて大学の『物理化学』っていう勉強をしないといけない。だから、今回は、実験値から確かに『曲線』だな!ということがわかるように解説していくよ!

蒸気圧曲線がどうして曲線なのかは難しいので、今回は直接的にその解説をするのではなく、実際の各温度における飽和蒸気圧の値を元に『曲線』だなというのがわかるような解説をしていく。

ちょこっとだけ話をしておくと、物理化学における熱化学の分野を勉強しないといけない。そこでエンタルピーだのなんだのって勉強すると、クラウジウス・クラペイロンの公式というものがある。

その公式の導出ができれば、飽和蒸気圧を推測することができるので、曲線である証明はできるのですが、あまりに難しいので(筆者も遠い昔にやったことでもう忘れています。)、実験値を用いていくとするよ!

当ブログでは高校生・大学生向けにピンポイントにわからなさそうな化学内容を解説しております。是非チェックしてみてください。

飽和蒸気圧が曲線である理由

画像のタイトルが適当すぎ(ぐねぐね)だが、飽和蒸気圧が曲線である理由は、気体の状態方程式PV=nRTにおいて、温度Tの上昇に伴って、nも上がっていくので(つまり気体の量が増えていく)、P-Tグラフにおいて、右辺はnとTの二変数が上昇するのに対し、左辺はPのみが上昇していくから二次曲線のようになる。

まあとりあえず、論より証拠。ごちゃごちゃ言わずに実際に見ていこう。Twitterの宣伝と化学記事の目次の宣伝をしときます。
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これが、飽和蒸気圧のデータですね。

水の飽和蒸気圧(飽和水蒸気圧)の表

このデータを元にいかに曲線なのかを考察していこう!

まず、283 K(0 ℃)条件下において、1 Lの真空密閉容器を用意する。そこに、水を入れて放置すると、空間は飽和蒸気で満たされるようになる。

ここまでは当たり前。(水の体積はもちろん考えないよ。)

水蒸気についての状態方程式を立式すると、

PV=nRT ⇔ n=1228×1÷(8.314×103×283)=5.21×10-4〔mol〕

となる。同様にして、各温度における、密閉容器内の飽和蒸気圧の水蒸気の物質量を求めると、こんな感じになる。

気体になる量が増えているのがわかる。

つまり、上記の表からわかるように、温度を上げれば上げるほど、気化している水蒸気の量が増加しているということなのである。

なのである。

ほぇ~。

そして、もはや言うまでもないが、n×Tの値はこんな感じになる。

n×Tがグイっと上がっていく感じがわかる。

n×Tが『グイっと』上がる感じがわかりますか?

n×Tが『グイっと』上がると、そこにRがかかったn×R×Tも『グイっと』あがるわけです。

これはつまり、PV=nRTの右辺がグイっと上がるわけで、つまりはPVがグイっと上がるわけです。

Vは1 Lで固定の密閉容器なので、つまりは、

温度Tを上げる⇔n×Tがグイっと上がる⇔Pがグイっと上がる

というわけです。

ここでいうグイっと上がるというのは一次関数的に上がるのではなく、指数関数や二次曲線の関数のような感じで上がっていくことを指します。

ニシジマ今日はまじめだね。

いつも真面目なんです。はい。P-Tグラフをエクセルで描くからちょっと待ってくれ。

P-Tグラフを描いてみるとこんな感じになる。

当たり前ですが…笑

とまあざっとこんな感じで、

ちゃんと曲線になる。

というかそりゃあそうなんですがね…。

当たり前やろと言われればそうなんだけど

実験値から求めてグラフ化しただけに過ぎないので当たり前だし、この記事の意義って何なの?って頭良い人から突っ込まれそうだけど、私が言いたいのは、どうしてかはわからなくても

  • ちゃんと温度を上げればいっぱい蒸発していく
  • 蒸発量が増えるからP-Tグラフが曲線になる

という事実を計算値から見てもらうとある程度納得するような気がするんですね。化学的に意義はなくとも、少なくとも数学的に算数的に理解ができることに意味があるような気がします。大学受験でこれを解答したら十分に『〇』はもらえるでしょうしね。

では今日はこの辺で!

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ABOUTこの記事をかいた人

ニシジマ

ゆとり世代ど真ん中に爆誕。円周率は3だと信じて疑わない。大学卒業後,予備校で勤務しており,化学を担当。主な業務は,模擬試験作成と入試解説の執筆。大学時代の専攻は物理化学であるが,難解すぎて意味があまりわからない。