もくじ
化学結合は3つに分類できる〜共有結合編〜
結合は大きく3つに分類される

化学の授業で色んな結合を習うんだけど,何がなんだか分からない…。教えてニシジマ!
OK!OK!教えるで!ほんなら!!高校化学で習う結合は,『共有結合・イオン結合・金属結合・配位結合・水素結合』やろ?確かに名前もややこしいし,何が何かわからん。やけど,理屈から分類していくとよくわかるんや!聞いといてくれ!
ほいほい〜!いつも通りのわかりやすい解説で頼むで!ニシジマ!
任せとけ!あのな。まず,大前提として大事なのは『共有結合・イオン結合・金属結合』この3つや。それ以外は正直どうでもいい。今後また学べば良いいわゆる『サブ』的なやつや。
まずは,周期表を見ながら,金属とはどういう元素なんや?非金属とはどういう元素なんや?ということを学ぶ必要がある!ちょっと聞いといてくれ!!!
電気陰性度から金属と非金属を分類する

周期表を見てくれ。すると,ざっくりと,周期表の左側が金属で,周期表の右側が非金属やっていう分類ができるやろ?
周期表挿入
確かにそうですね。ニシジマ先生。右側はFとかClとかOとかNとか。どれも非金属です。左側はFeとかNiとかCaとか。確かに金属ですね。
周期表から見る金属・非金属の分類
- 周期表右側 非金属
- 周期表左側 金属
ふむふむ。わかるよ。それが結合と関係してくるわけ?ニシジマっち早く教えてよ〜!!
そりゃあそうよ!だって結合っていうのは,電子によって形成されるからな!ここめちゃ重要よ!だから『○○結合』っていう単語を見たら,電子がどういう状態なのかな?ってイメージできるようになることが大切だわ。
じゃあ今から,共有結合・イオン結合・金属結合の3つの結合のうち,共有結合を見ていくことにするよ!
共有結合は(非金属+非金属)の結合

共有結合は,非金属同士の結合なんじゃ。例えば,Cl₂は共有結合。塩素Clって非金属でしょ。Cl原子とCl原子が電子を1つずつ出し合って結合するわけだ。非金属同士によって形成される結合のことを共有結合という。
Cl2の結合の様子を挿入
なんで共有結合って言うの?
非金属同士,つまり,電気陰性度が大きいもの同士が互いに結合し合うから,A:Bの結合の場合,共有電子対(:)をAが完全に奪うとか,Bが完全に奪うということがなく,真ん中で共有しあって結合するから共有結合というわけ。
なるほど。例えば,HとClが結合したとしたら,どちらも非金属だから,HClは共有結合…ってことになるわけね?
そういうこと!とにかく非金属同士(電気陰性度の大きい元素同士)が電子を出し合って作る結合を共有結合というわけだ。
極性分子と無極性分子

さて,だいぶ共有結合のことをわかってきたところでもう1つだけ共有結合について知って欲しいことがあるんや。それが極性・無極性や。
極性って何?きょく…せい?
その通り。極性。
さっき有田ちゃんが言ってたH:Clという分子には極性がある。
そしてニシジマが言ってたCl:Clという分子には極性がない(無極性)。
どういうこと?
HClもCl₂もどちらも共有結合なんだけど,HClの場合はHとClの間に電気陰性度の大きさに差があるでしょ?
Clの方が大きい。Hの方が小さい。
その通り。だから,HClの結合に使われている共有電子対が若干Cl側に寄ってるんよ。この偏りのことを極性っていうんだわ。
なるほど。共有電子対を引っ張る力がCl>Hだから,Clが共有電子対を引っ張ってるってわけね?
そう!そして,HCl分子中のHは若干『+』の電荷を,Clは若干『–』の電荷を帯びている。化学ではこの『若干』を文字δ(デルタ)を使って表す。
極性分子HClの図を挿入
なるほど…。でもそれがどうしたって言うわけ?HClは極性分子。Cl₂は無極性分子っていうことはわかったけど。
そう,その通り。ここから先はまた次回以降の話だけど,極性分子は極性分子に溶けやすく,無極性分子は無極性分子に溶けやすい。こういう法則があるよ。例えば,二酸化炭素CO₂は無極性分子でH₂Oは極性分子。だから,二酸化炭素は水に溶けにくい。
へえ〜!なるほど。だから,コーラって放って置いたらすぐに炭酸が抜けちゃうのね!あっニシジマがいつも飲んでるビールも放って置いたら『気が抜ける』っていうあれね!
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