配位結合と共有結合の違いとは?配位結合はプレゼントの精神!【高校化学】

配位結合は作られ方が異なる共有結合

共有結合の一種である配位結合

ニシジマっち〜!昨日,家で参考書を読んでたら,配位結合っていうのを見かけたんだけど。配位結合って何なの?

配位結合っていのうは共有結合の一種だよ。作られ方が違うだけで根本的にはただの共有結合と同じだよ!

ふうん〜。参考書読んでもあんまり意味がわからなかったからサクッと解説しちゃってよ!

OK!じゃあまずは,簡単に共有結合のおさらいをして,配位結合と共有結合の違いを見ていくことにするぜ!

共有結合と配位結合の違い

まずは共有結合。これは非金属同士の結合だよね。例えば,HClとか,HFとか,Cl₂とか,CO₂とかね。これは全部非金属元素で構成されている分子だから,共有結合によって作られている分子だ。

HClやHFやCO2の共有結合の様子を示した図を挿入

うん。覚えてるよ!ニシジマっちが共有結合って何?極性分子・無極性分子について解説!【高校化学】で細かく共有結合のことを解説してくれたもんね。

そうそう。共有結合ってなんだっけ?っていう人はリンクをクリックするといいよ。細かく解説している。

まっそんな感じで,共有結合は電気陰性度の大きい非金属元素同士の結合だったわけ。さて,配位結合の具体例として参考書にはどんな物質が紹介されていたかな?

配位結合するイオンにはNH₄⁺があるみたいね。

そう。アンモニウムイオンNH₄⁺は配位結合している。この例が一番入試にも出てくる配位結合の良い例だ。今回は配位結合がどういうものかアンモニウムイオンNH₄⁺を使って説明するよ。

配位結合は,共有結合の一種だと言ったね。つまり,配位結合も『非金属元素同士』の結合なわけだ。

ふむふむ。確かに,アンモニウムイオンNH₄⁺はNもHも全部非金属だね。

さて,配位結合をしている様子を下の図で示す。:NH₃がもつ非共有電子対(:)とH⁺が存在する。H⁺は電子が1つ不足している状態。

H⁺「電子が欲しいよ〜〜〜!」
NH₃「おれ,誰とも共有していない『非共有電子対』を持ってるから,あげようか?」
H⁺「ありがとう〜〜!!」

こんな感じで,NH₃分子中の窒素原子Nは水素イオンH⁺に電子を与える(=配位する)形で結合を作る。

NH4+のできる様子を示した図を挿入

確かに,共有結合を形成しているH:Clの場合,水素原子Hも塩素原子Clも互いに電子を1つずつ出し合って結合していたよね。これが一般的な共有結合
でも,今回のアンモニウムイオンNH₄⁺は少し『でき方』が違う。『互いに電子を1つずつ出し合う』のではなく,アンモニアNH₃が一方的に電子を与えている形になってるね。

そう!それが配位結合という結合の仕方なんだ。

共有結合は,互いに電子を出し合って形成する結合。配位結合は,一方が電子を与える形で形成する結合。共有結合はお互い様。配位結合は奉仕の精神。

ニシジマ化学語録

4本の結合に区別はない

さて,出来上がったアンモニウムイオンNH₄⁺なんだけど,アンモニウムイオンNH₄⁺中の

・3つのN−H結合は元からあった『ただの共有結合』
・1つのN−H結合は今回新たに『配位結合によって形成された共有結合』

だよね。この両者の共有結合には違いは存在するのだろうか?

どうなんですか?ニシジマ博士?

確かに。『でき方』が違うわけだけど,同じ共有結合といえば同じ共有結合だし…。

実は,この両者の共有結合は『区別できない』。これは共通テストで頻出の問題だから押さえた方がいいよ!
つまり,配位結合して出来上がったNH₄⁺を見ても,4本のN−H結合のうち,どれが配位結合していたのかは分からない。全部4本とも等価だってわけだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

ニシジマ

ゆとり世代ど真ん中に爆誕。円周率は3だと信じて疑わない。大学卒業後,予備校で勤務しており,化学を担当。主な業務は,模擬試験作成と入試解説の執筆。大学時代の専攻は物理化学であるが,難解すぎて意味があまりわからない。