ボイルの法則は風船を押さえつけると割れるイメージ!高校1年生に向けて丁寧に解説する

理想気体の法則であるボイルの法則

理想気体とは

ボイルの法則は『理想気体』において成り立つ法則。なので,まずは,理想気体は何か?というところから話をしていくよ。

実在気体(実際に世の中に存在する気体)は本来,

気体分子の粒子自身に体積があります。

気体分子の粒子間同士で分子間力(分子と分子が互いに引き合う力)が働いています。

しかし,気体の粒子自身に体積があったり,気体の粒子間で分子間力が働いていると,様々な計算をする時に非常に面倒な計算式になってしまいます。

例えば,物が100 m落下した時の速度を求めるときに,『空気抵抗』を考慮したりすると,めちゃくちゃ計算が大変になります。

そこで,「空気抵抗は無視して計算して概算してみよう。」となるわけです。

これと同じように,『分子自身の体積』や『分子間力』を無視して概算しようというときに用いられるのが,『理想気体』です。

理想気体とは,実在気体だと計算が面倒だから,ざっくりと簡単に計算することができるように考えられた空想上の気体のこと。具体的には,
分子自身の体積が0
分子間力が0
の気体を『理想気体』といいます。

ボイル・シャルルの法則で扱う『気体の』3つの値

気体の体積V〔L〕

固体や液体の場合,『体積』と言われると目で見てわかるように,100 mLや200 mLと答えられます。

例えば,ペットボトルに満タンに入っている水は500 mLだし,凍らせたCoolishは,200 mL(くらい?)と目で見てわかります。

気体の体積とは何を示すのでしょうか?

結論から言うと,

容器の体積=気体の体積

なのです。

つまり,

  • 3 Lの容器に入っている気体の体積は3 L
  • 10 Lの容器に入っている気体の体積は10 L

ということになります。

気体の圧力P〔Pa〕

圧力と言われても多分ピンと来ないですよね。

圧力は体積と違って目に見えませんからね…。

高校化学における圧力というのは何をイメージすれば良いのか?と言われると,

圧力=気体粒子が容器の壁にぶつかる時に壁が受ける力

だと思って下さい。

例えば,

5粒の気体粒子が入った容器があるとします。

5粒の気体粒子が容器の壁にぶつかる時に壁が受ける力を圧力というので,

圧力は『⑤』です。

10粒の気体粒子が入った容器があるとします。

10粒の気体粒子が容器の壁にぶつかる時に壁が受ける力を圧力というので,

圧力は『⑩』です(5粒の時の2倍の圧力)。

このようなイメージです。つまり,容器内の粒子の数が増えれば増えるほど,容器の壁にぶつかる回数は増えるので,圧力は高くなります。

圧力とは,言わば容器内の気体の『混み具合』を示しているのです。

朝の満員電車の中には100人の人が乗っています。ぎゅーぎゅー詰めになっているおっさん達が電車の壁にぶつかる回数は多くなるはず(=圧力が高い)。

お昼の電車の中には10人しか人は乗っていません。人が壁にぶつかる回数は少ないはずです(=圧力が低い)。

気体の温度T〔K〕

気体の温度T〔K〕はイメージしやすいですね。単純に300 K(27 ℃)の気体とか500 K(227 ℃)の気体とか。

液体の温度と同じ意味合いなので,説明は不要ですね!

さて,体積V,圧力P,温度Tがわかったところで,ボイルの法則を理解していきましょう!!

ボイルの法則とは

ボイルの法則とは,

膨らんだ風船を押さえつけたら破裂するよね

っていう法則です。

ボイルの法則は,一定温度条件下において,

PVk kは一定)

で表されます。ここでいう『k』とは,P×Vの値は常に一定のある値をとるという意味を表します。

例えば,こんな感じ。

ある容器の中に気体を封入してみると,気体の圧力P = 100 Pa,容器の体積V =2 Lであった。この気体を上から『ギュッと』重石で押さえつけてみる。すると,容器の体積V = 1 Lにまで縮んでしまった!さて圧力は何 Paになったでしょうか?

当たり前ですが,容器を上から押さえつけると,容器の体積はどんどん縮こまります。2 Lから1 Lに容器の体積が縮こまったのだから,容器内の気体の『混み具合』は高まったと言えますね!つまり,圧力は上昇したはず!!!

P×Vの値は常に一定なので,

重石で押さえつける前のP×V

P1×V1=100×2=200

重石で押さえつけた後のP×V

P₂×V₂=P₂×1=200(=P1×V1

P₂=200〔Pa〕

と求められます。

容器の体積が半分になる(2 Lから1 Lになる)ということは,容器内の圧力が倍になるということです。
PVkkは一定)とは,今回の問題の場合,PV=200どんな状況下であっても,P×V=200になるということです。
これがボイルの法則。

ボイルの法則って感覚的にも当たり前よね。上からギュって押さえつけたら中の気体の圧力が高くなるってことでしょ?

すごく綺麗な式だし,わかりやすい式だよね。でも,これはあくまで『理想気体』だから使える法則なんだよ。いかに理想気体が便利な空想上な気体かがわかるよね。

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ABOUTこの記事をかいた人

ニシジマ

ゆとり世代ど真ん中に爆誕。円周率は3だと信じて疑わない。大学卒業後,予備校で勤務しており,化学を担当。主な業務は,模擬試験作成と入試解説の執筆。大学時代の専攻は物理化学であるが,難解すぎて意味があまりわからない。